Methodology 02

規制対応プロジェクトの段階的進め方

薬機法GVP・SOX・個人情報保護法等の規制改正対応を、3フェーズに分けて段階的に進める。

規制対応プロジェクトの段階的進め方 のフレームワーク全体図
Methodology 02 — 規制対応プロジェクトの段階的進め方
Why this matters

規制改正対応は、要件の解釈・業務再設計・システム実装という3つの異なる種類の作業を含みます。これを単一プロジェクトとして進めると、いずれかのフェーズが破綻するリスクが高くなります。本方法論は3フェーズに分割し、各フェーズの完成形を明確にすることで、段階的に確実に進める進め方です。

こんなときに使う

  • 業法・規制改正に伴うシステム化対応が必要
  • 業務フロー再設計とシステム導入を同時に進める必要がある
  • 規制要件の解釈と実装を段階的にリスクヘッジしたい

想定期間

約3〜5年(3フェーズ分散)

組織規模・既存資産・並行プロジェクトの状況に応じて調整可能です。

Steps

詳細ステップ

Phase 16〜12ヶ月

ASIS調査・業務フロー作成

規制要件と現行業務のギャップを可視化。業務フローと運用ルールを明文化し、「何を変える必要があるか」を関係者間で合意。

現場の知見:規制要件の解釈に時間を要します。法務・コンプライアンス部門と早期に連携し、解釈の責任分担を明確にすることが重要です。

Phase 26〜12ヶ月

RFP策定・ベンダー選定

Phase 1の業務要件をRFPに落とし込み、ベンダー比較・選定を実施。規制対応の解釈責任の所在も契約に明記。

現場の知見:RFPには「監査・査察対応」「規制改正への追従ポリシー」を明記し、ベンダー側の責任範囲を契約で固めます。

Phase 312〜18ヶ月

システム導入・運用定着

システム導入、研修、運用開始、月次レギュラー支援への移行。規制改正の追加にも継続的に対応。

現場の知見:運用定着には「監査時の証跡作成プロセス」を埋め込むことが重要です。日常運用と監査対応を一体化させると負担が大幅に軽減します。

主な成果物

規制要件マッピング表業務フロー(AS-IS/TO-BE)RFP一式ベンダー選定報告書運用手順書監査対応資料

典型的な失敗パターン

  • 規制要件の解釈をベンダー任せにして、後で「これは対応範囲外」と言われる
  • Phase 1の業務フロー策定をスキップしてシステム要件から入る → 業務側の合意形成に失敗
  • 監査・査察対応の準備を最後まで残し、運用開始後に慌てる
Conclusion

規制対応の本質は「監査・査察に耐える運用体制を作る」ことです。システム導入はその手段に過ぎません。各フェーズで「監査時に何を見せるか」を逆算しながら設計すると、無駄な作業を省きながら堅実な対応が可能になります。

元となった事例

医療機器メーカー 薬機法GVP対応 3フェーズ・2015〜2018年(その後も継続支援)

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